アジア圏で親日国家と言えば「台湾」を一番に思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。一方で、台湾が親日である理由まではハッキリわからないという方も多いはず。
そこで今回は「台湾はなぜ親日なのか」、理由やエピソードをまとめてみました!
台湾で親日の人の割合や海外の反応などもご紹介しています。ぜひ最後までご覧くださいね。
台湾はなぜ親日?理由は?

早速「なぜ台湾は親日なのか」、その理由を解説していきます。
結論を一言で片づけるのは難しいですが、以下の要素などが折り重なって現在の「親日」と言われる温度感が出来上がっていると言えるでしょう。
- 歴史の記憶
- 価値観の共有
- 政治と安全保障
- 文化・観光の往来
- 災害時の相互扶助
まず入口になるのが1895年から1945年までの日本統治時代。インフラの整備、衛生・教育制度の導入、土地調査や産業化(製糖・米作など)が進み、台湾で近代化の基礎が築かれたことが挙げられます。

皇民化・言語政策などの同化や、原住民族への苛烈な統治・抵抗の歴史も併存し、記憶は決して一枚岩ではありませんが、「台湾を近代化させた」というイメージは親日の一つの理由になっていると言えるでしょう。
1945年の接収後は、台湾が国民党政権下で「二・二八事件」(1947年)と長い戒厳・白色テロ期を経験し、政治的抑圧の記憶が社会に残りました。

そこで、日本統治の評価は単純に美化されるべきではありませんが、「戦後の抑圧と比較して日本時代を相対的に安定と秩序の時代として語る」語りも生まれ、世代・地域・出自によって温度差はありつつも、対日感情をやわらげる一因になりました。
1972年には日本が中華人民共和国と国交を樹立して以降、台湾とは「準公的」な関係に移りましたが、実務窓口である日本台湾交流協会を軸に、経済・文化・人的往来はむしろ拡大していきます。

とりわけ観光は象徴的で、台湾から日本への旅行者は常に上位の規模を占め、コロナ後も早期に回復しました。人が行き来すれば、食・言語・エンタメの嗜好も自然と近づく――この日常的な接触の密度が、親近感を「当たり前」にしていきます。
安全保障の文脈も、近年の“親日”を下支えしています。台湾海峡の安定は日本の安全保障にも直結するという認識が日本の防衛白書に明記され、民主主義・法の支配といった価値観の共有も語られるようになりました。

文化の近さも無視できません。日本のアニメや漫画、音楽・雑誌・飲食チェーンは早い時期から台湾に根づき、逆に台湾の食やポップカルチャーも日本側に浸透しました。

災害時の相互扶助は、感情の面で決定打になりました。2011年の東日本大震災では台湾からの寄付が200億円超と報じられ、日本社会に強い感謝の記憶を刻みました。
これに対し日本は2021年、台湾がワクチン不足に直面した際にアストラゼネカ製などのワクチンを無償供与し、こうした「助け合いの経験」も強く影響していると言えるでしょう。
台湾で親日の人の割合は?

世論データもこの空気感を裏づけています。
2025年に台湾で行われた「最も好きな国や地域(台湾以外)」の調査では、日本が76%を獲得し、2位の韓国(4%)以降を大きく引き離し圧倒的1位に輝きました。

日本への好感度が圧倒的すぎる・・・!
同時に行われた「今後、台湾が最も親しくすべき国や地域」という調査でも70%という過去最高の数字で、こちらも圧倒的1位になりました。
日本への好感度・信頼度などを客観的な数値として見ても、親日を越えた「超親日国家」とも言える内容でびっくりです。
台湾の親日エピソードまとめ

ここでは台湾の親日エピソードをまとめてご紹介します!台湾と日本の間には、ウルッと感動するほどのエピソードが数多く生まれてきたんですね。
台湾大地震での日本→台湾救援隊派遣
台湾中部を襲った大地震では、日本がいち早く国際緊急援助隊を派遣しました。倒壊建物からの救助や医療活動で多くの人命が救われ、台湾市民は深く感謝しました。以降「困ったときに日本は必ず来てくれる」との意識が広がったそうです。
東日本大震災での台湾→日本支援
東日本大震災発生時、台湾からは政府や市民を含め200億円を超える義援金が寄せられました。世界最大規模の支援であり、台湾のテレビや街頭には「日本加油(日本がんばれ)」の言葉が溢れ、日本社会に強い感謝の印象を残しました。
熊本地震での台湾→日本支援
熊本地震発生時、台湾政府と民間から迅速に義援金が寄せられました。募金は20億円を超え、被災地には温かい応援メッセージも届けられました。「日本が困れば台湾が支える」という気持ちが示された代表的な事例です。
コロナ禍での日本→台湾ワクチン支援
新型コロナの感染拡大でワクチン不足に陥った台湾に対し、日本はアストラゼネカ製ワクチンを複数回に分け無償提供しました。総量は約420万回分に達し、台湾メディアは大きく報道。多くの市民が「震災支援への恩返し」として歓迎しました。
日本文化の普及

台湾の書店には日本の漫画や雑誌が翻訳版も含め広く流通し、アニメやJ-POPも若者文化の一部として定着していますよ。大型イベントや同人誌即売会も盛況で、日本の文化を「台湾の日常」にまで引き寄せているほどなんです。
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日本統治期建築の保存

台北の総督府や台南の旧台南州庁など、日本統治時代の建築物は観光資源として保存されています。レトロな赤レンガ建築や駅舎は、歴史を感じさせる風景として親しまれ、観光客だけでなく市民の誇りにもなっていますよ。
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日本語学習の人気

台湾の若者にとって、日本語は英語に次ぐ人気の外国語。アニメやJ-POPへの憧れから勉強を始める学生も多く、大学や語学学校の日本語学科は常に盛況なんですよ。
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日本の食文化の人気

台湾の夜市では「大阪焼」「章魚焼(たこ焼き)」など日本食が多数並んでいます。屋台文化に溶け込んだ日本料理は台湾人にとって身近で親しみやすいジャンルで、日本を“味覚”からも好きになる理由を作っています。
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ずっきーの親日エピソードは?

僕も台湾では様々な場面で親日さを感じてきました。
ローカル食堂で日本人であることを伝えたら果物をサービスしてくれたり、能登地震の直後に行ったローカル食堂では帰り際に「頑張れ日本!」と声をかけてくれたことがあったりしました。(涙)
大谷選手のユニホームを普段着として来ている人も良く見かけます。(笑)

あげたらキリがないですが、台湾では日々本当に深い日本への愛情を感じています。
台湾が親日であることに対する海外の反応は?

ここでは、台湾が親日であることに対する海外の反応をまとめてみました。ヨーロッパや中国、韓国、東南アジアの反応をピックアップしましたよ。
ヨーロッパ

ヨーロッパでは、台湾の親日感情は「民主主義国家同士の自然な友好」と見られることが多いです。
特に東日本大震災で台湾が巨額の支援を行った事実は高く評価され、「歴史的対立を超えたパートナーシップ」として肯定的に紹介される傾向があります。
アジアにおける日台関係は「地域協力のモデル」として取り上げられることもありますよ。
中国

中国本土からは否定的な評価が目立ちます。
台湾が日本を好意的に語ることは「植民地支配の美化」と批判されることが多く、政治的に「反中姿勢の表れ」と見なされる場合もあります。
中国メディアでは「台湾人が歴史を忘れている」といった論調が繰り返され、親日感情そのものが中国との対立の文脈で解釈されがちです。
韓国

韓国では台湾の親日感情に対して複雑な反応があります。
韓国も日本統治を経験しているため、「なぜ台湾は植民地支配を比較的肯定的に捉える人が多いのか」と驚きや違和感を示す声がよく見られます。
一方で「国ごとの歴史認識の違い」として冷静に分析する学術的な論調も存在し、必ずしも一方的な批判に偏っているわけではありません。
東南アジア

東南アジア諸国では、台湾の親日感情は比較的自然なものとして受け止められています。
日本に対して友好感情を持つ国が多いため、「台湾だけが特別」というより「同じアジアの親日的な国の一つ」として理解されることが多いです。
ただし政治的関心は欧米や中国ほど強くなく、あくまで文化や観光の文脈で語られることが中心です。
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台湾は本当に親日国家!
台湾でノマドワーカーとして住んでいる僕ですが、いつも本当に親日だなと感じています。テレビCMを見てたり町中を歩いていたりしても、あらゆるところに日本が出没して、台湾人の生活の中に如何に日本が定着している存在なのかを身をもって実感してます。
そんな台湾は治安も抜群に良く、初めての海外旅行や海外生活の場としても非常におすすめ。海外に興味がある方はまず台湾から一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
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