「台湾有事」とは?日本への影響は?現地在住者がわかりやすく解説

台湾生活

近年徐々に警戒への高まりを見せる「台湾有事」。高市首相の発言もあり、台湾有事について気になっているという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、台湾有事についてわかりやすく解説していきます。

いつ起こる可能性が高いのか、日本への影響、備えとして個人でできること、そして台湾在住の僕が感じる台湾現地の反応や温度感などをお伝えしていきますよ。

スポンサーリンク

台湾有事とは?わかりやすく解説

まず、台湾有事を一言で表すと「中国が武力を使って台湾を統一しようとし、戦争や軍事的な紛争が起きること」を指します。

台湾では「台湾は独自の国家」という考えが強い一方で、中国は「台湾が自国の一部」と主張しており、この食い違いから台湾有事が発生する懸念があるんですね。

実は世界中を見渡すと、台湾と中国どちらも国家承認している国はありません

日本やアメリカなど、大きく経済的・規模的な側面から中国を国家承認している国は多いものの、民主主義の価値観に共感してツバルやパラオなど12ヶ国は台湾を国家承認しています。

また、特に日本は同じ民主主義の価値観を共有する仲間として文化的・経済的な交流は多く、国家承認している中国より台湾の方が間違いなく仲良しではあります。

他にも欧米を中心に民主主義の価値観を共有する仲間は多いんですよね。

そのため、国家承認している国数は中国の方が多いから中国支持の考えが世界的に多いということではなく、世界的に台湾有事は懸念されている問題なんです。

いつ起こる?しばらく起こらない?

台湾有事の懸念が高まる中で「台湾有事はいつ起こるのか」「しばらく起こらないのか」知っておくことも非常に重要ですよね。

結論、専門家の間でも意見が分かれていますが「明日すぐに戦争が始まる可能性は低いが、数年〜十数年以内のリスクは高まっている」いうのが大方の見方です。

現状全く確実ではないですが、一番よく耳にするのが「2027年」説

この年は中国の人民解放軍の創設100周年に当たり、習近平国家主席が「この年までに台湾を攻撃できる能力を持つように」と軍に指示したと言われています。

ただ、様々な説があるように2027年に起こる確率が高いとも言えず、そもそも上陸作戦はリスクが大きすぎるので、起こるかどうかはなんとも言えないのが現状です。

ずっきー
ずっきー

台湾有事発生の抑制として、民主主義国家によるウクライナ支援や日本の台湾・中国双方に対する働きかけも非常に重要となっています。

スポンサーリンク

台湾有事での日本への影響は?脱出すべき?

「台湾有事は台湾のことだから、日本は全く別の話」と思っている方も多いかもしれませんが、台湾と距離が近く、米軍基地を構える日本は必ずと言っても良いほど何かしらの影響は受けます

特に懸念されているのが主に以下の3つ。

  • 米軍基地への攻撃リスク
  • シーレーンの封鎖
  • サイバー攻撃・インフラ麻痺

例えば「米軍基地への攻撃リスク」。米軍が台湾を助ける場合、中国にとって米軍も敵の一つになります。そうなると、米軍基地を構える特に「沖縄」は戦火に巻き込まれる可能性も否定できません。

そして、直接的な日本への攻撃より懸念が大きいのが「シーレーンの封鎖」。本の輸入物資の多くは台湾周辺の航路を通っています。台湾有事によりその航路が封鎖されることで、エネルギーや食料の供給が滞り、経済活動や市民生活に甚大な影響が出る可能性があるんですよね。

また、最近の高市首相の発言にもあったように「日本が存立危機事態になりうる」なら、日本の中国に対しての武力行使もあり得るかもしれません。

そうなると日本への直接的な攻撃のほか「サイバー攻撃・インフラ麻痺」といったネットを通じた被害を受ける可能性も大きいです。

その結果、戦闘が直接及ぶ可能性が高い沖縄などの地域では避難が必須となるでしょう。それ以外の地域では、むやみな移動が逆に交通麻痺やパニックを招くため、状況を見極める冷静さが求められます。

ずっきー
ずっきー

実際に台湾有事を見据えた避難計画も着々と準備されています。

沖縄・福岡の人は避難が必要?危ない県は?

台湾有事で最も警戒すべきエリアが「沖縄」。台湾と距離が近く米軍基地も多いことから、台湾有事発生の際は圧倒的にリスクが高い地域で、避難が必要になる可能性は高いです。

九州も「後方支援拠点」として比較的リスクは高いですね。特に、福岡県や長崎県の佐世保には米軍や自衛隊の重要施設が存在しています。

台湾有事への日本の関わり具合にもよりますが、沖縄だけでなく福岡県・長崎県など九州辺りにも避難が必要となる場合も想定できます。

スポンサーリンク

台湾有事への備えとして個人にできることは?

台湾有事が起こると日本への影響も避けられないことから、個人でできることは準備しておきたいと考えている方も多いでしょう。

そこで個人にできる備えを考えてみましたが、大きく分けて以下の2つがあるのかなと思います。

  • 信頼できる情報源の確保
  • 生活物資の確保

まず「信頼できる情報源の確保」ですが、特に近年はAIの進歩によるフェイク動画が出回っていることから、台湾有事の際にも多くのデマ動画の拡散が想定されます。

ずっきー
ずっきー

特に最近はsora2が革命的で、sora2が作成した動画と本物の動画が見分けつきにくく、大きな話題になっていますよね・・・。

その中で、政府公式や公共メディアのアカウントをフォローしておくなり、自身が信頼できるメディアをすぐチェックできるように備えておきましょう。

また、どんな災害でも必要性の高い「生活物資の確保」も日頃から意識しておきたいところ。台湾有事だけでなく、これも長年懸念されている「南海トラフ地震」などの対策にもなるでしょう。

飲料水や缶詰、乾麺のような常温保存できる食べ物や飲み水、容量の大きいモバイルバッテリー、常備薬などをすぐに持ち出せる一式としてまとめておくと、いざというときに助かること間違いなしです。

ずっきー
ずっきー

Amazonや楽天などで販売されている「防災セット」で、手軽に防災グッズを揃えておくのもおすすめです。

スポンサーリンク

台湾有事に対する台湾現地の反応は?

先ほど解説したように、台湾有事に対する懸念は年々高まっている昨今。その中で「台湾現地では台湾有事に備えてピリピリ感が漂っている?」「今台湾に行くのは正直危ない?」と不安に思っている方も実際多いです。

ただ、台湾在住の僕個人の感想となってしまいますが、着実に政府主導で台湾有事への対策は進んでいるものの、町中全体がピリついている、警戒心で溢れているということはないです。

日本人の日本での暮らしと変わらず、台湾の人も日々楽しく生活しています

台湾人の中でも危機感を持っている方は多い(なんなら僕もかなり)と思いますが、いつ来るかわからない台湾有事におびえてても仕方ないということもあり、本当に日本での日常と変わらないです。

ただもちろん、台湾有事に対しては国全体で危機感をグンと高めています。

今パッと思いつくだけでも、例えば「国防ハンドブックの配布」「市民を取り込んだ防衛訓練の実施」「軍事力の強化」など、着々と対策は進められています。

ずっきー
ずっきー

民間での作成ですが、台湾有事をテーマにしたドラマ「零日攻撃 ZERO DAY ATTACK」も話題となりました。

つまり「台湾全体で台湾有事に対する危機感は高まっているけど、台湾人は普通に楽しく暮らしている」というのが台湾に住んでいて感じる現状ですかね。

スポンサーリンク

台湾有事は日本有事。未然に防ぐ働きかけを

今回は台湾有事をわかりやすく解説したほか、日本への影響や台湾現地の反応など、様々な視点でお伝えしました。

今回解説したように、台湾有事は日本にも影響を及ぼす可能性が高く、まさに「日本有事」の一つとなりうる可能性もあります。

台湾有事の発生を抑えるには各々が意識を高め、台湾と最も仲が良い国の一つ「日本」が立場を明確にし、結束していくことも非常に大切なのかなと感じています。

✅台湾を国として認めている国は?日本やアメリカは?

✅台湾はなぜ親日?ほっこりエピソードや中国の反応も解説

✅台湾の国旗は?オリンピックでなぜ梅花旗が使用される?