「台湾の国土面積ってどれぐらい?」とふと思ったことはありませんか。ざっくり九州と同じぐらいのイメージを持っている方が多いかもしれませんが、正確な大きさを知っておきたいですよね。
そこで今回は、台湾の国土面積はどれぐらいなのか、日本の九州や四国などと比較してまとめてみましたよ。
日本各所の人口密度も比べてみたので、ぜひ参考にしてくださいね。
台湾と日本の国土面積は?

まずここでは、台湾と日本それぞれの政府機関が公表する、最新の国土面積の数値を見ていきます。
台湾の面積
台湾の面積の公式数値は「36,197 k㎡」。この数字は、台湾の内政部(日本の総務省や国土交通省に相当)や行政院が公表している、中華民国政府が実効支配する管轄地域の総面積を指します。
ちなみに「36,197 k㎡」という面積は、地理的な「台湾島」のみを指すわけではなく、台湾本島とその付属島嶼(蘭嶼や緑島など)、澎湖諸島に加え、地理的には中国大陸に非常に近い金門群島や馬祖列島なども含まれています。
ちなみに、台湾島のみの場合は「35,886 k㎡」が総面積となりますよ。
日本の面積
日本の国土面積は、国土交通省国土地理院によって毎年公表されています。最新の公式発表によると、日本の総面積は「377,975 k㎡」です 。
ここで非常に興味深いのは、日本の国土面積が固定された数値ではないという事実です。国土地理院は毎年、全国の都道府県市区町村別の面積を「全国都道府県市区町村別面積調」として公表しており、その数値は年々わずかに変動しているんですよ!
この変動の要因としては、主に以下の3つなどが挙げられています。
- 空港建設などの「海面の埋立てによる増加」
- 砂浜の侵食や堆積といった「自然海岸の変化」
- 測量技術の向上に伴う「地図データの高精度化」
日本の国土は、人間の活動と自然の営みによって絶えず形を変える「生き物」のような側面を持っているんですね~。
台湾と九州を比較してみた

ここでは「台湾は九州くらい」という通説を、公式データを用いて徹底的に検証します。
面積から人口、そして地形に至るまで、両者を多角的に比較することで、似ている点と決定的に異なる点、その両方を浮き彫りにしていきますよ。
面積はほぼ同じ!

まず、最も基本的な「面積」から比較しましょう。
先ほどお伝えしたように、台湾の公式面積は36,197 k㎡です。これに対し、九州地方(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島の7県合計)の面積は、九州経済産業局の資料によると約42,230 k㎡です。
結論として、台湾は九州よりもやや小さいことがわかります。
その差は約6,000 k㎡。この差は大分県の面積(約6,340 k㎡)とほぼ同じで、決して無視できない違いです。

「九州くらい」という表現は正しい方向性であるものの、厳密には「九州から大分県を引いたくらい」と考えると、より正確なイメージが掴めるかもしれませんね。
台湾の大きさを日本・九州の各県と比較すると以下のようになりますよ。
| 地域名 | 面積 (k㎡) |
| 台湾 | 36,197 |
| 九州合計 | 42,230 |
| 福岡県 | 4,986 |
| 佐賀県 | 2,441 |
| 長崎県 | 4,132 |
| 熊本県 | 7,409 |
| 大分県 | 6,341 |
| 宮崎県 | 7,735 |
| 鹿児島県 | 9,187 |
人口密度には大きな違いが!

面積の比較では「台湾がやや小さい」という結論でしたが、人口に目を向けてみると別の視点が生まれて面白いですよ。
台湾の人口は約2,340万人 。一方、九州7県の人口は約1,274万人です。
つまり、台湾は九州より面積が小さいにもかかわらず、人口は2倍近くに達するんです。
そのため、人口密度でも大きな差が生まれます。
- 台湾の全体人口密度: 2,340万人÷36,197 k㎡=646人/k㎡
- 九州の全体人口密度: 1,274万人÷42,230 k㎡=302人/k㎡
台湾の人口密度は九州に比べて圧倒的に高いということがわかります。
台湾の西海岸に連なる都市の活気や高層ビルが密集する景観は、まさにこの「凝縮されたエネルギー」の現れと言えるでしょう。

「台湾は九州くらい」という言葉が覆い隠れてしまう、最も重要な違いがここにあるんです。
| 項目 | 台湾 | 九州 |
| 総面積 (k㎡) | 36,197 | 42,230 |
| 人口(万人) | 2,340 | 1,274 |
| 全体人口密度 (人/k㎡) | 646 | 302 |
地形的にも共通点が多い

面積と人口密度で大きな違いがありましたが、地形に目を向けると、再び多くの類似性が見えてきます。台湾と九州は地形的にも共通点が多いんですよ。
理由としては、台湾も九州も環太平洋造山帯に位置していることが影響しています。プレートがぶつかり合うダイナミックな場所であるため、どちらも険しい山脈が国土の骨格をなし、地震が多く、そして温泉という地熱の恵みを受けているんです。
- 背骨となる山脈:台湾には島を南北に貫く中央山脈、雪山山脈、玉山山脈、阿里山山脈、海岸山脈という5つの主要な山脈があります 。一方、九州にも中央部を貫く九州山地と北部の筑紫山地という二大山地が存在します。どちらも山地が分水嶺となり、人々の生活圏を東西や南北に分けています。
- 驚くべき山の高さ:知らない方も多いですが、台湾最高峰である玉山の標高は3,952mに達し、日本の象徴である富士山(3,776 m)よりも高いんです 。それだけでなく、台湾には雪山(3,886 m)など、3,000mを超える高峰が200座以上も連なっています。九州の最高峰が屋久島の宮之浦岳(1,936 m)であることを考えると、台湾の山の険しさとスケールは、九州をガッツリ凌駕しています。
- 平野と人々の暮らし: 険しい山がたくさんあることで、人の生活の拠点は平野部に移りました。台湾では人口の大部分が西側の嘉南平野や屏東平野に集中していますが、九州の人口や産業が北西部の筑紫平野に集中している構図と似ているんです。
このように台湾と九州は同じ地質学的な共通点を持ち、山と共に生きる島(地域)として非常によく似ているんですよ。
✅台湾では玉山や雪山で雪が降るんです!詳しく解説
台湾と四国を比較してみた

九州との比較では共通点が多く興味深かったですが、四国との比較では台湾のスケール感をよりシンプルに、そして記憶に残りやすくするための「物差し」となります。
四国4県(徳島、香川、愛媛、高知)を合計した面積は、約18,800 k㎡です。台湾の面積(36,197 k㎡)と比較すると、非常に明快な関係が見えてきます。
台湾の面積はちょうど四国の2倍なのです。

「九州より少し小さい」という表現よりも「四国2つ分」という方が、具体的な大きさをイメージしやすい人も多いかもしれません。
人口に目を転じると、その差はさらに大きくなります。四国の総人口は約350万人 。台湾の人口2,340万人と比較すると、面積は2倍でありながら人口は6.5倍以上にもなります。
この事実は、先ほどお伝えした台湾の人口密度の高さを、また別の角度から裏付けています。
| 地域名 | 面積 (k㎡) | 人口(万人) |
| 台湾 | 36,197 | 2,340 |
| 四国合計 | 18,803 | 350 |
| 徳島県 | 4,147 | 69 |
| 香川県 | 1,877 | 92 |
| 愛媛県 | 5,676 | 126 |
| 高知県 | 7,102 | 66 |
日本全体から見た台湾の位置づけは?

九州や四国との比較を経て、最後に台湾を日本という国全体の中に置いてみることで、そのスケール感を確かめることができます。
- 面積の割合:日本の総面積約377,975 k㎡に対し、台湾の面積36,197 k㎡が占める割合を計算します。「 (36,197 k㎡÷377,975 k㎡)×100=約9.6%」つまり、台湾の国土面積は日本全体の約9.6%、おおよそ1割弱に相当します。
- 人口の割合:次に、日本の総人口約1億2,400万人(2024年時点の概数)に対し、台湾の人口約2,340万人が占める割合を計算します。「(2,340万人÷12,400万人)×100=約18.9%」となり、台湾の人口は日本全体の約18.9%、おおよそ2割弱にも達することがわかります。
台湾は日本の1割弱の土地に、日本の2割弱の人口を集中させている国である
この二つの数値を並べることで、本稿で繰り返しお伝えしてきたポイントが明瞭になりました。
台湾の面積は比較すると覚えやすい!
今回は台湾と日本の九州や四国、全体の面積と比較してみました。台湾の面積は九州とほぼ同じで、四国の2倍だったんですね。
人工密度の違いなどもセットで、ぜひ当記事を参考に台湾の面積を覚えてみてくださいね。
✅台湾の国旗はどっち?オリンピックではなぜ梅花旗?
✅台湾の面白い文化13選!日本との違いは?
✅台湾でやってはいけないジェスチャーは?服装のタブーも解説






