台湾を国として認めている国は?日本やアメリカの場合など解説

台湾生活

「台湾は国なのか地域なのか」曖昧に思っている方も多いでしょう。実は台湾を国として認めている国家とそうでない国家が存在するんです。

そこで今回は、台湾を国として認めている国を解説していきます。

台湾の承認国を一覧でお伝えするほか、日本やアメリカのケースなども解説していきますよ。台湾の国交を巡る背景や現状などもわかりやすく解説するので、ぜひ最後までご覧くださいね。

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台湾を国として認めている国は?承認国一覧

日本人にとっては海外旅行先としてトップクラスの人気を誇る「台湾」。国として身近な存在に捉えている方も多いと思いますが、実は台湾の承認国は非常に限られているんです。

台湾を国として認めている国家は、2025年12月時点で「12ヶ国」のみ。中南米・カリブ海の国が最も多く「7ヵ国」、次いで太平洋諸島の国が「3ヶ国」、アフリカとヨーロッパが1ヶ国ずつとなっています。

以下に承認国を一覧でまとめてみましたよ。

  • ベリーズ
  • グアテマラ
  • ハイチ
  • パラグアイ
  • セントクリストファー・ネーヴィス
  • セントルシア
  • セントヴィンセント・グレナディーン
  • マーシャル諸島
  • パラオ
  • ツバル
  • エスワティニ
  • バチカン市国

「仲良いイメージのある日本やアメリカも台湾を国として認めていないの?」と疑問に思った方もいらっしゃるでしょう。その理由については次章で解説していきますね。

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日本やアメリカはなぜ台湾を国として認めていない?

友好国で民主主義の価値観を共有する日本やアメリカでさえ、なぜ台湾を国として認めていないのか。疑問に思う方は多いでしょう。

その大きな理由は、なんとなく思い浮かぶ方も多いかもしれませんが「中国」の存在。

国際的な影響力を増していく中国と国交を結ぶ重要性が高まる中で、多くの国が「台湾との正式な国交断絶」を選ばざるを得なかったんですね。

もともと中国の代表権は、現在台湾とも呼ばれる「中華民国」が持っていました。

ただ、中華民国と対峙関係にあった中華人民共和国が大部分の人口や領土、そして大きな軍事力や経済規模を持つことから、国際的な影響力を拡大していきます。

そして大きな転機は、1971年の国連総会決議2758号。中国の代表権は中華民国から中華人民共和国に移りました。

その流れも影響し、日本は1972年の日中共同声明で中華人民共和国と国交を樹立し、台湾との外交関係を断ちました。

アメリカも1979年に中国と国交を樹立した際、「一つの中国」政策を受け入れる形を取り、台湾と断交。

ずっきー
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中華人民共和国政府は「自分たちを承認するなら、台湾を国として承認してはならない」という条件を各国に突きつけました。それが「一つの中国」政策です。

先進国の多い西側諸国なども次々に影響力の強い中華人民共和国と国交を結び、現在台湾と国交を結ぶ国は「12ヶ国」まで減ってしまったんですね・・・。

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中国との関係で台湾と断交する国が増えている

前章で解説した「一つの中国」政策と外交戦略が進み、近年でも台湾と断交する国は増え続けています。

中国は特に経済力と投資を外交カードとして活用しており、開発援助や貿易拡大を条件に、台湾との断交を迫るケースが目立っています。

台湾と関係を維持していた国が次々と中国に乗り換える流れが加速し、近年ではニカラグアやホンジュラス、そして2024年1月にはナウルが台湾と断交し、中国と国交を樹立しました。

ずっきー
ずっきー

もともと国交を結んでいる国が多かった「中南米」や「太平洋諸島」からも断交が続いているのは非常に懸念です・・・。

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台湾は日本などの友好国はたくさん!

「台湾は身近に聞く国の名前だと思ってたけど、実は世界的には孤立してる?」と感じた方もいらっしゃるでしょう。

しかし、実際は日本やアメリカ、欧州諸国など多くの国家と友好的で緊密な関係を築いているんですよ。

例えば日本とはお互いに旅行者が多いだけでなく、企業の支店があったり、留学など文化交流も盛ん。

ずっきー
ずっきー

吉野家やサイゼリヤ、丸亀製麵など日本の外食チェーンも台湾にたくさんありますよ!

震災の際には相互に支援を行うなど、国民同士の友好感情も非常に強いですよね。日本人にとっては、国交を結ぶ中国より台湾の方が友好的に思っている人が多いのも実情です。

アメリカも「台湾関係法」に基づき、防衛や安全保障面で台湾を支援しており、台湾にとって最大の後ろ盾といえます。さらに欧州諸国やオーストラリアなども台湾との経済・人的交流を拡大させており、台湾も国際社会での存在感は高まり続けています。

ずっきー
ずっきー

形式上は外交承認が少ないですが、台湾には日本をはじめとする多くの「友好国」が存在しており、国際的なつながりはむしろ幅広く広がっているんですね~。

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台湾は国か地域か捉え方次第

今回解説したように、台湾を国交を結ぶ国は非常に限られているものの、台湾と経済的・文化的に交流を図る国家は多く、台湾が世界的には全く孤立しているという状況ではありません。

また、僕が実際台湾に住んでいても感じるように、中国とは異なる文化や考え方が発展しており、一つの国という感覚が強いです。

台湾を国か地域かどう捉えるかは、人それぞれの感覚次第な気がします。

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